bunkamura 「レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」展(2012.05.28)
2012年 05月 29日
ダ・ヴィンチ、弟子との共作、弟子、レオナルド派と呼ばれる画家たちによる作品80点の展示です。
ポスターにも使われている、日本初公開の『ほつれ髪の女』
(1506-08 パルマ国立美術館)。
縦24.7cm、横21cm、小さな絵です。
あるべき美の理想?古典的と言ってしまえば、そうかもしれませんが、否の打ちどころのないもはや神格化された美しい女性像。素敵でした。
2年ほど前、青山学院大学であった講演会「ダ・ヴィンチとモナリザ」で、フランドル派の絵画は樫の木の板に描かれるのが一般的なのに、モナリザはポプラの木の1枚板(厚さ13mm)に描かれていると聞いたことがあります。
このほつれ髪の女も、モナリザと同様、ポプラ板に描かれています。横から板の厚さもわかるように展示されています。見た目では1cmないような・・・。
ダ・ヴィンチはポプラ板が好みだったのかしら。
『岩窟の聖母』。
これとほとんど同じ構成のレオナルドの絵がルーブル美術館とロンドン・ナショナルギャラリーに、1点ずつ所蔵されているそうです。
聖母の表情は伏し目がちで『ほつれ髪の女』といくらか類似点があるような。。。
レオナルド・ダ・ヴィンチと弟子作との説もあるそうです。
若き日のレオナルドのスケッチ『衣紋の習作』という作品も2枚ありました。
思いがけなかったのは、何点か展示されていた『モナ・リザ』の模写コーナーの作品です。
特に、英国で発見されたアイルワースの『モナ・リザ』(個人蔵)は必見!?本物(ルーブルの)と比べて、お顔が若いんです。ダ・ヴィンチ作と紹介されていたこともあるとか。それがなかなか素敵なんです。びっくりしました。↓
左:レオナルド・ダ・ヴィンチ(本物)
右:アンブロワーズ・デュボワ
上品な感じがして好きでした。
あと、印象に残った絵はラファエロとその工房(帰属)による、『カーネーションの聖母』、(1506 ハンブルク、ギャルリーハンス) かな。
以前、横浜美術館で『白貂を抱く貴婦人』を見て以来の、久方振りのダ・ヴィンチ展でした。結構、混んでいましたよ。でも、おススメです。楽しめました。
渋谷 東急bunkamura ザ・ミュージアムにて
6月10日(日)迄 (休館日なし)