東京都美術館 マウリッツハイス美術館展(2012.08.07)
2012年 08月 07日
7日(火)、友人たちとお出かけ。
大盛況ということに恐れをなしていたのですが、始まって1ヶ月が経つし、暑い8月の最中だし、多分待ち時間はないだろうな、とふんで。
でも、火曜なので(月曜休館)、なるべくなら混まないうちにと、念には念を入れて?開館時間に合わせて行ってみました。
結果:それでも入口で5~10分程度の待ち時間あり。更に、例の『真珠の首飾りの少女』の前では、1列目で見たい場合(立ち止まってはいけません)、列がありました。
やっぱり夏休み中だし、まだ混んでいるようです。ねらい目は夕方からでしょうか。
オランダ第3の都市ハーグにあるマウリッツハイス美術館が2012年から2年程かけて大規模な増改築工事をするため(おかげで)、所蔵作品のうちから選りすぐりの約50点がこの度リニューアルなった東京都美術館で展示されています。
昔、ここに(都美)ベルサイユ展を見に来て以来かしら?
10年にはならないと思いますが…。
リニューアル。前がどうだったか、はっきり思い出せないのですが、一つ上のフロアに移動する際も不都合はなかったです。
展覧会の構成:
第1章:美術館の歴史
第2章:風景画
第3章:歴史画(物語画)
第4章:肖像画と「トロニー」
第5章:静物画
第6章:風俗画
第3章、歴史画(物語画)の部で展示されていたぺーテル・パウル・ルーベンスの『聖母被昇天(下絵)』1622-1625年頃。
この聖母にネロ少年が母親のイメージを重ねていたんですよね。
(*この下絵が元になった『聖母被昇天』の両脇に『キリスト昇架・降架』の2枚の絵があって、その前でネロとパトラッシュが息をひきとるというストリーでした。)
残念ながら、まだアントワープには行ったことがない私。故に、この絵にじっと見入ってしまいました。
ご参考までにアントワープ大聖堂の祭壇画『聖母被昇天』アップします。
そうそう、フェルメールの初期の作品、『ディアナとニンフたち』1653-1654年頃も第3章に展示されていました。
第3章、第4章、にはレンブラントの作品が合わせて6点(別に、工房作も1点)。重厚かつ荘厳。粛々とした雰囲気が漂い、こちらも衿を正してきちんと対峙しなければ、と思わせる作品ばかり。圧巻。
そしてお待たせ、『真珠の耳飾りの少女』1665年頃。素敵な一枚。
番組の中で、何故当時のオランダでは身に着ける習慣がなかったターバンを巻いているのか、に関してイタリアのグイド・レーニの『ベアトリーチェ・チェンチの肖像』と関連付ける説明がされていて。。。
頭に巻いたターバンと、こちらに振り返り、何かもの言いたげな表情に類似点?があるでしょう?
番組では、果たしてフェルメールがこの絵を知っていたか、今となっては謎、という具合に締めくくっていました。
ベアトリーチェ・チェンチは実在の少女。大変ドラマチックな悲しい生涯を送りました。
(あまり書き記したくありません。どうぞ検索して見て下さい。)
素晴らしい作品にはいろいろ憶測が飛び交いますね。
私は映画も観ていたので、考えるところが多かったです。
ただ思っていたよりは小さな絵でした。縦45cm、横39cm。
第5章、静物画の部にあったヤン・ブリュ-ゲル(父)の『万暦染付の花瓶に生けた花』1610-1615年頃。
作品右手前の小さなてんとう虫、可愛らしいでしょう?とんぼもいるんですよ。わかりますか?
最後の第6章、風俗画の部に展示されていた作品。
柔らかな色彩で穏やかな印象の絵。ちょっとフェルメールっぽい?上品な感じがしました。
好きだった作品だけご紹介しました。展示作品は48点のみで、なんて少ないのかしらと思っていましたが、広いスペースの中じっくり一枚一枚鑑賞出来、思わぬ充実感がありました。
行ってよかったです。おススメ!
そうそう、ミュージアムショップ、結構充実しています。オランダのグッズが豊富でした。あと、虎屋の羊羹、フェルメールブルーバージョン?も。すごい、そこまで、とただただ感心するのみ。
さて、この日、まずはマウリッツハイス美術館展。リニューアルした都美の中のレストラン「アイボリー」でランチタイム。(^^)
そして、午後からは、お隣、西洋美術館のベルリン国立美術館展へ。タフな一日です。
続く