有志会 阿弥陀さま巡り(2013.02.05 part3)
2013年 02月 07日
来迎寺・・・時宗。前身は真言宗の能蔵寺で、源頼朝が重臣の三浦大介義明の冥福を祈って建立した。その後、開山の音阿上人が時宗に帰依したため、時宗の来迎寺になった。
お堂の中に上がりました。
<来迎寺の阿弥陀三尊>
像高66cm。鎌倉時代前期のもの。伝運慶作。上品下生の来迎印を結ぶ。衣文様に宋風の絵柄が施されていて珍しい。両脇侍は腰を折り、片足を前に出して、極端に上体を前に倒している。(来迎の意)高く結い上げられた髪型に宋風の装飾性が見られる。
ここまで3寺(教恩寺・向福寺・来迎寺)は時宗のお寺でした。時宗には4つのキーワードがあるそうです。
1.時衆 一日を六分割し交代で念仏と礼讃
2.遊行 一所に止住せず修業。説法の為諸国を行脚。
3.踊り念仏 太鼓、鉦(かね)を打ち念仏。和讃を高唱。歓喜を表し踊る
4.賦算(ふさん) 熊野神社の神託に基き「南無阿弥陀仏決定(けつじょう)往生六十万人」と記した札を配る。
覚えておくことにします。
さて、最後は光明寺。このお寺はもう何回かご紹介していますよね。
cf : 材木座 光明寺の観桜会(2012.04.01)
浄土宗大本山。開基・四代執権北条経時。開山・浄土宗第三祖・然阿良忠上人。
良忠が鎌倉に住んだことで浄土宗が関東以北へ広がったといわれる。江戸時代には関東18檀林の筆頭寺院として各地から学僧が集まり、修業の中心として栄えた。朝廷との関係も深く、後土御門(ごつちみかど)天皇からは関東総本山の称号を受け、勅願寺となった。また、「お十夜法要」も勅許され、以来現在まで念仏法要が盛大に行われている。
山門。
本堂。
本堂右手の三尊五祖の庭や左手の記主庭園など、見どころが多いお寺です。裏山には開基・北条経時の御廟所、磐城平藩・日向延岡藩主の内藤家墓地も光明寺の境内にあります。
<光明寺の阿弥陀三尊>(ネットより拝借)
像高86cm。鎌倉時代前期のもので県重文。鎌倉には貴重な京風仏像(定朝風)。上品下生の来迎印を結ぶ。両脇侍は、それぞれ像高110cm。中尊寄りの足を心持ち曲げ、外側に腰が少し上がっている。鎌倉後期の作。中尊と脇侍の仏師は異なる。
以上、阿弥陀さま巡りでした。阿弥陀さまは日本で一番多い仏さまなんですって。
同じ阿弥陀さまと言っても、お顔立ち、表情、お衣等、全然違います。個人的には来迎寺の仏さまが一番好きだったかな。貴重な時間を過ごしました。