奈良の旅3日目 正暦寺(2015.11.20)
2015年 11月 22日
(奈良から車で30分もかからなかったと思います)
992年(正暦3年)、一条天皇の勅命により創建されたお寺。創建された年号がお寺の名称になっています。駐車場からこんな道を辿ること数分。
まずは、こちらの門をくぐり、
ここには、孔雀明王という珍しい仏さまが祀られていました。孔雀に乗ってらっしゃるんです。(画像、お寺のHPより)
孔雀には、そのような意味があるのですね。鎌倉・光則寺の孔雀はそこから?これは初耳でした。
赤い毛氈が敷かれたこの客殿からの景色。
少々茶色っぽいのは残念ですが、十分見映えがする景色、素敵でした。
客殿壁際に立てかけられた、京狩野3代目という狩野永納の描いた欄間や襖の絵等が目を引きます。
こちら、「八重桜に三光鳥」
客殿の後ろには護摩堂があって、そちらへ移動する際撮った一枚。
護摩堂の不動明王さまを拝観してから、今度は更に参道を上に辿り、
拝観チケットを見せて、長い石段(観世音菩薩の誓願の数33段と阿弥陀如来の誓願の数にちなんだ48段、合計81段。)を上ります。
こちらはその石段から振り返って。
さて、石段の上には鐘楼と、ご本堂がぽつんと佇んでいました。(本堂は大正5年の再建)
こちらでは昇殿してお寺の秘仏・薬師如来倚像(いぞう)(白鳳時代 国重文)を拝観。台座に腰をかける倚像型式の金剛仏で、こちらも大変珍しいものと伺いました。(お厨子の中の小さな仏さま)
帰りがけ、そうそう、清酒発祥の地の石碑を見つけました。
なかでも、正暦寺での酒造技術は大変高く、近代醸造法の基礎となる技術が早くから確立されており、室町時代の古文書にも記されていることから、清酒発祥の地と言われるのだとか。
菩提仙川の水=やまとの水(古くから地域の人々の生活と深く関わり守られてきた清澄な水)も一役買っているのでしょう。
現在は、大規模ではないものの、毎年1月に酒母の仕込みが行われ、「奈良県菩提酛(もと)による清酒製造研究会」の蔵元がその酒母を持ち帰って醸造した清酒が、福寿院入口で販売されています。
なんとなんと、お寺でお酒の販売とはね。びっくりぽん!