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奈良の旅1日目 元興寺(2015.11.18)

奈良にはお昼前に到着。最初は小雨模様でしたが、段々に本格的な雨に。このところ旅行初日はまず雨です。この間の箱根も、春に行った福島も。どうしたこと??(>_<)



ならまちの入口、柿の葉寿司たなか本店でお昼をいただき、ついで、茶寮万年堂で、かの有名な「まほろばパフェ」をお願いしました。
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すっごいボリューム!奈良に来たんだなっって、実感しますぅ。(笑)

さて、雨の中、どうするか考えます。ほんとは室生寺・長谷寺まで遠出しようと思っていたのですが、それはまたの機会にして、ならまち辺りを散策することに。
と言っても、2年前に来た時、主人と待ち合わせの空き時間でこの周辺をぶらぶらしたんですけどね。

この日は元興寺を訪れることにしました。(近鉄奈良駅から徒歩15分位)
平城遷都に伴って、養老2年(718)、飛鳥の法興寺(=日本最初の仏寺)が移されて元興寺になりました。創建当時は大変大きいお寺で現在の猿沢池の南端からならまち一帯が境内だったそうです。

途中立寄った猿田彦神社。
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小さいんですけど、平安時代に元興寺の鎮守として創建された古社。勝負事の神様としても知られているそうです。

元興寺東門になります。
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応永年間に東大寺西南院四脚門を移建したもの。鎌倉時代風。重文。大きくはないのですが、立派な門です。

ここから入ってすぐの極楽堂。
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寄棟造り。屋根は飛鳥時代からの瓦を使用、柱等は奈良時代のもの。鎌倉時代に作り直され、後ろにある禅室と区切られました。国宝!

雨が結構降っていて、画像からは、あまり歴史の古さが伝わらないかと思いますが、奈良のお寺の丸瓦屋根、美しい甍です。
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昇殿して、お堂拝観。(ご本尊は厨子の中に納められた智光曼荼羅)

本堂の向って左手に収蔵庫があり、ここに沢山の歴史ある仏さまが安置されていました。
国宝の五重小塔も。(お寺のHPよりお借りします)
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これは大変精緻なもので、奈良時代に全国に造営された国分寺の五重塔のモデルと考えられるそうです。
光背が美しかった薬師如来坐像(鎌倉時代)です。(絵葉書から)
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こちらは、収蔵庫の隣にある小子坊と呼ばれる極楽院旧庫裡の内部。(現在は休憩所)
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収蔵庫と小子坊の前、つまり極楽堂本堂と後ろの禅室(こちらも国宝)の間には、こんな風に沢山の小さな五輪塔やらが並んでいます。
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お寺の方がおっしゃるには、この小径の奥から禅室と極楽堂の屋根をご覧下さいとのこと。
では、どうぞ。
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瓦の色合いが違っているでしょう?
こちら、飛鳥時代からの瓦なんですって。
元興寺の前身は飛鳥・法興寺=日本最初の仏寺。百済の国王は、この日本最初の仏寺建立を援助します。この時派遣されてきた瓦博士の作った日本最初の瓦が、現在の本堂・禅室の屋根に数千枚使用されているのだとか。
悲しいかな、降りしきる雨で、どんよりした空の下、その色合いが今ひとつ際立ちません。
ちょっとアップにしてみますね。
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1400年前というはるか遠い昔の瓦、バックが優しい水色の空だったら、もっと柔らかくいにしえを感じる趣に見えると思いますが。。。

このような瓦の敷き方=行基葺き
行基は奈良時代の僧ですが、数多くの寺院の建設にも携わり、土木・建築技術者としても一流でした。行基が発明したわけではないようですが、彼が活躍した時代に多い、この瓦葺きの屋根をこのように呼ぶそうです。
手前の瓦葺きと比べてみましょう。
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違うのが分かりますか?左側が本瓦葺き。
行基葺きの瓦は一方が細く出来ていて、そのまま重ねていきます。見映えが少々でこぼこ?それに対し、本瓦は見かけがスマート。こちらが主流になっていったわけです。

さて、禅室は外から拝観するのみ、ぐるっと後ろをまわって、反対側から。
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ハギがまだ刈り取られずに残っています。初秋の頃は美しいでしょうね。
早々と椿が咲いていましたので、どうぞ。
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こちらは本堂に向って右手に置かれた「かえる石」
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これは大阪城のかえる石だそうです。太閤秀吉が気に入り、大阪城に運び込まれたとか。
どんなご縁でこちらにあるのやら。

元興寺は、観光客が押し寄せるお寺じゃありません。ひっそりした静かな佇まい、はるか昔を思い起こさせる古寺でした。
お次は徒歩すぐの今西家書院へ。
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by b_neige | 2015-11-23 07:08 | 奈良のお寺 | Comments(0)

フランス語は趣味です。フランス人に日本語を教えていましたが’17.6月より中断中(教師歴14年)。 鎌倉歴はある方に言わせると初心者だそうで...。(汗)


by b_neige(しらゆき)