横須賀・芦名 浄楽寺へ-運慶作の仏さま拝観(2016.08.05)
2016年 08月 05日
本当は、3月3日と10月19日しか一般公開されてないそうですが、事前予約すればOKということで、先日、この日にお願いしておきました。
アクセスは、JR逗子駅から京急バスにて、長井方面行き「浄楽寺」バス停下車すぐ。(乗り場は2番だったかと)
途中の葉山や長者ヶ崎で降りる海水浴のお客様、多かったです。
30分ほどかかって「浄楽寺」バス停に到着。
国道134沿いに山門がありました。
実は、運慶作の仏さま、大正10年に国宝に指定されたのですが、現在は、国指定重要文化財となっています。(国宝じゃないんですけど、国宝級ですよね!)
他に、この浄楽寺には、「日本郵政の父」とされる前島密の墓所もあるんです。では、いざ拝観へ。
金剛山勝長寿院大御堂浄楽寺(浄土宗)(今は鎌倉・光明寺の末寺)
*このお寺所縁の和田義盛は、三浦大介義明の孫。初代侍所の別当を務めるも、北条義時との勢力争いに敗れ、由比ヶ浜で一族と共に滅びています。(和田合戦)
仏殿正面の扁額です。
屋根の唐獅子と、花は牡丹でしょうか。
お堂は閉められていました。ちょうどお寺の方が外にいらして、それではと、裏手の収蔵庫へ。
仏殿の真後ろにある収蔵庫。
靴を脱いで、中へ。(これ以上の環境はありません。勿体ないくらい、近くに寄れます)第一印象は考えていたより、大きい仏さまだということ。圧倒されてしまいました。
運慶の真作の仏さま、それでは、一番右の不動明王像から順番に。
(もちろん撮影不可、絵葉書からのスキャンです)頼朝公の守り本尊であったと伝わる、危難除けの不動明王立像(国指定重要文化財)
江戸後期の修理で極彩色に塗られていたそうですが、現在はその彩色が取り除かれ、古色塗り。
堂々とした体躯、どっしりして、水晶をはめ込んだ玉眼の鋭い眼光に驚きます。迫力ありますよ。
一枚800円でお不動さまのアップの写真をいただいてきました。
こちら、どうぞ。
[月輪(がちりん)形の銘札。円形部分中央に梵字、その下に蓮台を描いていて、この札を胎内に納めることで、その仏像に入仏、入魂しているという意味になるのだそうです]
覚園寺のお不動さまもよかったし、明王院のお不動さまにも魅せられました。でも、こちらのお不動さまも素晴らしい。感動しました。
観音菩薩立像(国指定重要文化財)
髪は高く結い上げてあります。真ん中の阿弥陀如来さまの方に、少し腰を捻った優美なお姿。
身にまとってらっしゃるお衣のヒダが美しいです。
阿弥陀如来坐像(国指定重要文化財)
運慶仏の特徴である、ボリューム感に溢れています。どっしりとした重量感。衣文の彫もしっかりしています。この印相は来迎印。
勢至菩薩立像(国指定重要文化財)
真ん中の阿弥陀如来さまの方に、少し腰を捻ったお姿で、右側の観音菩薩さまと、左右、対称に見えます。お寺の方にお伺いしたら、普通はお持ち物が異なるということでしたが、ここでは見た目全く同じ。
毘沙門天立像(国指定重要文化財)
邪鬼を踏んづけているポーズ、躍動感があります。どっしりしてたくましい感じ。こちらの像内にも、不動明王像と同様、運慶作を裏付ける銘札が入っていたそうです。
以上、五体の仏さま達。阿弥陀三尊像には銘札は発見されなかったものの、三体の体内に梵字が墨書されていて、その筆跡が銘札の表に書かれたものと一致したため、五体すべてが運慶仏と確定したんですって。
これらの仏像はすべて、和田義盛が1189年に運慶に作らせたもの。伊豆の北条時政が韮山に願成就院を建立した際に運慶に仏像をつくらせたことを聞いた義盛が、北条氏への対抗心から作らせたとも伝わります。
*北条時政からの依頼で、伊豆の願成就院に仏像をつくりに運慶が出かけたのは文治2年(1186)。運慶35歳の時。更に3年後、この相模の浄楽寺に和田義盛夫妻を願主とする仏像をつくったわけです。運慶は当時は興福寺の下級僧でしたが、頭角を現し始めた頃で、白羽の矢がたったのでしょうね。
平家を打ち破って武家政権を立ち上げた頼朝にしてみれば、平家の仕事をしていた円派・院派に注文をするのではなく、新たに運慶・成朝をはじめとする奈良仏師を呼んだのではと考えられるそうです ⇒⇒
鎌倉という新しい武家の都で奈良仏師たちは徐々に勢力をのばしていくことに。
続きます
私も数日前、
「JR逗子駅から京急バスにて、長井方面行き「浄楽寺」バス停下車」
したのに、浄楽寺、スルーして、話題のパン屋さんに
一目散。
その後、天神島へ行って、そのまま帰宅。
下調べ不足でした。
私、帰る時、バスがすぐ来たので、ラッキーと、そのまま
乗ってしまいました。
そのパン屋さん、調べたら、ほんの少し歩くだけのところ。
私こそ、下調べ不足でしたぁ~。(>_<)
逗子と長井を結ぶバスが出てくるかも?
また、「下調べ不足」を味わうことになりそうです。
あの辺り、スルーでしたね~。
立石からの景色はきれいでした。
お互い、今度、また行ってみましょう。