三浦氏ゆかりの衣笠を歩く-満願寺(2017.05.12)
2017年 05月 15日
首尾上々です。
満願寺は三浦大介義明公の末子である義連公(佐原十郎義連)が開基となって創建した臨済宗建長寺派の禅寺。
お寺の入口にこんな石標を見つけました。
では、まずはこちら、ご本堂になります。
そう、横須賀・芦名にあった浄楽寺の運慶仏さま達と同様、こちらの仏さま達も、運慶仏と見なされて、今は保管庫に安置されているんです。運慶仏のファンの方々には有名なお寺だそうで…。これは初めて知りました。あらあら。
保管庫拝観前に、開基・佐原十郎義連公のこと、ご紹介しておきますね。
十郎義連は三浦大介義明公の十男末子です。1184年(寿永3年)19歳の時、平家追討の戦・一ノ谷の合戦(義経のひよどり越えで有名ですよね)で、この崖を真っ先に駆け下りて活躍した武将なんです。
え~と、こちらが源平合戦図屏風で、
その義連公の廟所ですが、石段を上った観音堂の横にありました。
(かつては、観音堂に観音菩薩さま、地蔵菩薩さまがお祀りされていたそうです)
観音堂の画像、忘れました~。<(_ _)>
墓所がこちら。
凝灰岩の五輪塔です。こちらも大変立派なもの。
*この後ろ・脇の山肌ですが、地滑りとかがあったんでしょうか。広範囲にわたって、崩れてしまっていて、コンクリートで補強中でした。
それでは、お待たせしました。保管庫の仏さま達を拝観させていただきます。
地蔵菩薩立像 国指定重要文化財 像高203.7cm
観音菩薩立像 国指定重要文化財 像高224.2cm 檜材、寄木造
それとね、両脇に毘沙門天さまと不動明王さまがいらっしゃるのですが、伊豆・韮山の願成就院も芦名の浄楽寺も、そして、ここ満願寺も、偶然にこの2体は共通しています。どうしてなのかしら??この2体は市指定重要文化財ということですが…。
そうそう、今年の秋、国立博物館で開催されるという運慶仏展。確か、運慶の仏さま31体のうち、真作は17体で合計22体出展されると聞いています。この満願寺からも、地蔵・観音両方のほとけ様がお出ましになられるそうです。
三浦一族ゆかりの衣笠。曹源寺、大善寺を含む衣笠城址、満昌寺の三浦大介義明公坐像、近殿神社、薬王寺旧跡、清雲寺の毘沙門天立像、そして、最後の満願寺と、お初がズラリ。楽しみました。
鎌倉幕府草創に大きく関わった三浦一族、往時の面影を偲んだ一日でした。