国立東京博物館 平成館 特別展「運慶」

さてお待たせしました。運慶展のレポになります。
運慶作とされている31体の仏像のうち22体が結集した史上最大規模の特別展。それでは行きますよ。

まずはね、第1章:運慶を生んだ系譜-康慶(運慶の父)から運慶へ

運慶の父・康慶はそれまでの院派、円派と異なり、奈良・興福寺周辺を拠点として活動。奈良仏師と呼ばれました。鎌倉では源頼朝公が武家政権を立ち上げ、それまでの上品で洗練された貴族文化と一線を画する仏さまが望まれたのでしょう、東国の武士たちと結びついて奈良仏師たちによる新たな作風の仏像が造立されていきます。

法相六祖坐像など、康慶作の素晴らしく写実的な仏さま達(興福寺蔵)に見とれました。
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そして、この章では、運慶作のデビュー作となる、奈良・円成寺の大日如来さまにまずはご挨拶です。
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胸の前で智拳印を結ばれた美しい大日如来さま。今回の運慶展では、この仏さまがお目当てだったんです。早速お目にかかれたわけ。
本当におきれいとしか言い表せないお姿。お会い出来て本当に嬉しかったです。

あと、興福寺蔵の大きな仏頭も、この章で拝見しましたが、既に興福寺でお目にかかってるので。。。

第2章:運慶の彫刻-その独創性

韮山の願成就院から毘沙門天立像が来ていました。これも既にお目にかかってます。
cf : 韮山 北条時政公開基の願成就院で(2016.09.25)

逗子の浄楽寺から阿弥陀三尊と不動明王像、そして毘沙門天立像。これも既に拝観済み。
cf : 横須賀・芦名 浄楽寺へ-運慶作の仏さま拝観(2016.08.05)

京都六波羅密寺の地蔵菩薩坐像。(夢見地蔵とも)
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六波羅密寺も訪れたことありますけど、記憶になくて...。運慶の四男康勝の作という空也上人立像は覚えているんですけどね。ということはあの時は拝観してなかったのかな。。。
お衣の襞の流れが実に優美です。
*鎌倉国宝館に常設展示されている浄智寺の地蔵菩薩坐像(聖比丘地蔵)にお姿、よく似てらっしゃいます。

お初だったのが、和歌山・金剛峯寺(高野山)の八大童子立像。(画像の両脇の童子は今回、お寺でお留守番だったよう)
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両端の童子を除いて、上の画像、左から、恵光童子、矜羯羅童子、制多迦童子、鳥倶婆童子、清浄比丘童子、恵喜童子の六体なんですけど、それぞれの眼、玉眼の眼が素晴らしかったこと。
矜羯羅さん、恵光さん、好み?でした。
なかなか金剛峯寺までは出かけられないので、お会い出来て大変満足しました。

金沢文庫・称名寺からは大威徳明王がお出ましになられていて、お初でした。小さいものだということは知ってましたが、このお像の中から、運慶の銘文が見つかったとは。ちょっと運慶風には思えず、驚いた次第。

そして、この章の圧巻は何と言っても、興福寺の無着さまと世親さまだったように思います。こちらも既にお目にかかってますけど、個人的には無着さま、
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素晴らしすぎて。何も言うことありません。

第3章:運慶風の展開-運慶の息子と周辺の仏師

この章で印象に残っているのは、奈良・東大寺の重源上人坐像。
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大変リアルでした。

横須賀・満願寺からは、観音菩薩さまと地蔵菩薩さまがいらっしゃってて、再会。素敵なお姿でした。
cf : 三浦氏ゆかりの衣笠を歩く-満願寺(2017.05.12)

運慶の息子・湛慶作の毘沙門天立像、吉祥天立像、善膩師童子立像(高知・雪蹊寺蔵)。よかったです。
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五十歳代の円熟期の作品とか。素敵な仏さま達でした。

神鹿や子犬なども可愛らしくほほえましかったです。
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運慶の息子・康弁作の天燈鬼立像と龍燈鬼立像(興福寺蔵)。
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邪鬼が燈明を掲げる姿はとてもユーモラスでした。

最後の十二神将(京都・浄瑠璃寺伝来 鎌倉時代・13世紀)にも目を奪われました。
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こちらの十二体、普段は東京国立博物館と同じ都内ではありますが、静嘉堂文庫美術館に別れて展示されているので、一同に会するのは42年ぶりとか。ズラッとお並びになるとほんとに壮観。楽しめました。

どれ位、会場にいたかしら。残念だったのは、ちょっと混みすぎだったこと。もう少し、ゆっくりじっくり拝ませていただきたかったです。
そしてね、前にも記しましたけど、やっぱり出来るならお寺で拝観する方がいいように思います。
お堂のほの暗い場所でお目にかかるのと、昭明にばっちり照らされてお立ちになられているお姿とでは、受ける印象は違います。そりゃあ、きれいに隅々まで見えますよ、でもねぇ。。。
私はお寺派に軍配を上げさせていただこうかな。

〈追記〉
記し忘れてしまいましたが、X線調査で像内に「五輪塔」の形をした銘札があること、また、ちょうど仏さまの心臓の辺りに水晶玉が置かれていることなど、以前に運慶の勉強をした折知った、真如苑の大日如来さまがいらしていたのも、嬉しく思いました。X線の画像も紹介されていて、非常に判りやすかったです。
by b_neige | 2017-11-18 07:12 | 展覧会など | Comments(2)
Commented by omachi at 2017-11-21 18:23 x
運慶展を観た方にWEB小説「北円堂の秘密」をお薦めします。
グーグル検索にてヒットし、小一時間で読めます。
勿論スマホでもOKです。
少し難解ですが歴史ミステリーとして面白いです。
北円堂は無著世親像を収蔵する
古都奈良・興福寺の八角円堂です。
読めば歴史探偵になった気分を味わえます。
Commented by b_neige at 2017-11-21 21:24
興福寺・北円堂、以前拝観したことあります。
なんだか、おもしろそうなタイトルですね。
ダヴィンチ・コードみたい??
情報、ありがとうございます。


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