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国立東京博物館 平成館 特別展「運慶」

さてお待たせしました。運慶展のレポになります。
運慶作とされている31体の仏像のうち22体が結集した史上最大規模の特別展。それでは行きますよ。

まずはね、第1章:運慶を生んだ系譜-康慶(運慶の父)から運慶へ

運慶の父・康慶はそれまでの院派、円派と異なり、奈良・興福寺周辺を拠点として活動。奈良仏師と呼ばれました。鎌倉では源頼朝公が武家政権を立ち上げ、それまでの上品で洗練された貴族文化と一線を画する仏さまが望まれたのでしょう、東国の武士たちと結びついて奈良仏師たちによる新たな作風の仏像が造立されていきます。

法相六祖坐像など、康慶作の素晴らしく写実的な仏さま達(興福寺蔵)に見とれました。
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そして、この章では、運慶作のデビュー作となる、奈良・円成寺の大日如来さまにまずはご挨拶です。
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胸の前で智拳印を結ばれた美しい大日如来さま。今回の運慶展では、この仏さまがお目当てだったんです。早速お目にかかれたわけ。
本当におきれいとしか言い表せないお姿。お会い出来て本当に嬉しかったです。

あと、興福寺蔵の大きな仏頭も、この章で拝見しましたが、既に興福寺でお目にかかってるので。。。

第2章:運慶の彫刻-その独創性

韮山の願成就院から毘沙門天立像が来ていました。これも既にお目にかかってます。
cf : 韮山 北条時政公開基の願成就院で(2016.09.25)

逗子の浄楽寺から阿弥陀三尊と不動明王像、そして毘沙門天立像。これも既に拝観済み。
cf : 横須賀・芦名 浄楽寺へ-運慶作の仏さま拝観(2016.08.05)

京都六波羅密寺の地蔵菩薩坐像。(夢見地蔵とも)
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六波羅密寺も訪れたことありますけど、記憶になくて...。運慶の四男康勝の作という空也上人立像は覚えているんですけどね。ということはあの時は拝観してなかったのかな。。。
お衣の襞の流れが実に優美です。
*鎌倉国宝館に常設展示されている浄智寺の地蔵菩薩坐像(聖比丘地蔵)にお姿、よく似てらっしゃいます。

お初だったのが、和歌山・金剛峯寺(高野山)の八大童子立像。(画像の両脇の童子は今回、お寺でお留守番だったよう)
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両端の童子を除いて、上の画像、左から、恵光童子、矜羯羅童子、制多迦童子、鳥倶婆童子、清浄比丘童子、恵喜童子の六体なんですけど、それぞれの眼、玉眼の眼が素晴らしかったこと。
矜羯羅さん、恵光さん、好み?でした。
なかなか金剛峯寺までは出かけられないので、お会い出来て大変満足しました。

金沢文庫・称名寺からは大威徳明王がお出ましになられていて、お初でした。小さいものだということは知ってましたが、このお像の中から、運慶の銘文が見つかったとは。ちょっと運慶風には思えず、驚いた次第。

そして、この章の圧巻は何と言っても、興福寺の無着さまと世親さまだったように思います。こちらも既にお目にかかってますけど、個人的には無着さま、
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素晴らしすぎて。何も言うことありません。

第3章:運慶風の展開-運慶の息子と周辺の仏師

この章で印象に残っているのは、奈良・東大寺の重源上人坐像。
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大変リアルでした。

横須賀・満願寺からは、観音菩薩さまと地蔵菩薩さまがいらっしゃってて、再会。素敵なお姿でした。
cf : 三浦氏ゆかりの衣笠を歩く-満願寺(2017.05.12)

運慶の息子・湛慶作の毘沙門天立像、吉祥天立像、善膩師童子立像(高知・雪蹊寺蔵)。よかったです。
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五十歳代の円熟期の作品とか。素敵な仏さま達でした。

神鹿や子犬なども可愛らしくほほえましかったです。
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運慶の息子・康弁作の天燈鬼立像と龍燈鬼立像(興福寺蔵)。
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邪鬼が燈明を掲げる姿はとてもユーモラスでした。

最後の十二神将(京都・浄瑠璃寺伝来 鎌倉時代・13世紀)にも目を奪われました。
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こちらの十二体、普段は東京国立博物館と同じ都内ではありますが、静嘉堂文庫美術館に別れて展示されているので、一同に会するのは42年ぶりとか。ズラッとお並びになるとほんとに壮観。楽しめました。

どれ位、会場にいたかしら。残念だったのは、ちょっと混みすぎだったこと。もう少し、ゆっくりじっくり拝ませていただきたかったです。
そしてね、前にも記しましたけど、やっぱり出来るならお寺で拝観する方がいいように思います。
お堂のほの暗い場所でお目にかかるのと、昭明にばっちり照らされてお立ちになられているお姿とでは、受ける印象は違います。そりゃあ、きれいに隅々まで見えますよ、でもねぇ。。。
私はお寺派に軍配を上げさせていただこうかな。

〈追記〉
記し忘れてしまいましたが、X線調査で像内に「五輪塔」の形をした銘札があること、また、ちょうど仏さまの心臓の辺りに水晶玉が置かれていることなど、以前に運慶の勉強をした折知った、真如苑の大日如来さまがいらしていたのも、嬉しく思いました。X線の画像も紹介されていて、非常に判りやすかったです。
by b_neige | 2017-11-18 07:12 | 展覧会など | Comments(0)

鎌倉国宝館 没後650年記念特別展 「鎌倉公方足利基氏-新たなる東国の王とゆかりの寺社ー」(2017.10.24)

鎌倉国宝館で開催されている足利基氏没後650年記念特別展「鎌倉公方足利基氏-新たなる東国の王とゆかりの寺社-」を観てきました。(10/21~12/3)
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鎌倉幕府滅亡後、鎌倉には鎌倉府が置かれました。その長は「鎌倉公方」と呼ばれて、室町幕府将軍と同じ足利氏によって世襲されたんです。
足利氏関連の資料(墨で書かれたもの)が多数、出品されていました。
書状等の筆跡から人となりが想像できて、楽しい時間を過せました。以下、印象深かったものを記します。(備忘録ですぅ)

まずは、「足利尊氏(1305-58)坐像」 江戸時代(17世紀) 瑞泉寺蔵(ネットから)
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尊氏は足利貞氏の次男。貞和5年(1349)基氏を鎌倉に派遣し支配させました。
長寿寺の像を写して造られたそうです。(像内の銘札から)

「足利尊氏願文(がんもん)」 南北朝時代 建武3年(1336) 常盤山文庫蔵
神仏に願を立てるときに作成したもので、自筆。清水寺に捧げたもの。
出家遁世の願いが記され、今生の果報に代えて後生の救済を願ったものだとか。兄弟の親密さがみてとれるそうです。

「上杉重房坐像」 鎌倉時代(13世紀)明月院蔵(ネットから)
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上杉重房は第6代親王将軍・宗尊親王に随行して、京都から鎌倉へ。孫の清子は尊氏・直義の生母にあたります。

「足利直義書状」(国宝)貞和5年(1349)米沢市上杉博物館蔵
冒頭の文字、「若御前」は基氏のことだろうとのこと。基氏は兄・義詮にかわって鎌倉下向しました。

「足利基氏御判御教書」(国宝)南北朝時代 鎌倉国宝館蔵
六浦庄は、足利氏の支配下でしたが、基氏が上杉能憲に以前のように六浦本郷の支配を認めたものになります。

「夢窓疎石坐像」 南北朝時代 14世紀 瑞泉寺蔵(ネットから)
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現存する夢窓疎石像の中で、特にすぐれているそうです。お顔が若々しく、左右非対称の衣
が特徴。

「足利直義円覚寺規式条書」南北朝時代 暦応3年(1340) 円覚寺蔵
円覚寺の規則。幕府を主導する存在であった直義の謹厳実直な人柄の一面が伺えるそうです。

「足利義詮御判御教書」南北朝時代 貞治6年(1367) 円覚寺黄梅院蔵
筆跡が華やかでした!

「尊氏自筆とされる地蔵菩薩像」掛け軸 南北朝時代 貞和5年(1349) 浄明寺蔵(パンフのスキャン)
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尊氏作同種のものがいくつかあるそうですが、唯一彩色されています。絹ではなく紙に書かれていて、花押が左下方に記されています。尊氏と自署。

「夢窓疎石書状」南北朝時代 建武5年(1338) 瑞泉寺蔵
サラサラとしたためられた美しい筆跡に感動しました。

「足利尊氏公家譜」江戸時代(18~19世紀)瑞泉寺
清和天皇にはじまり源義家・尊氏をへて、足利氏末裔の喜連川氏尊信に至ります。鎌倉公方、古河公方の花押が確認できます。

「矢拾い地蔵」=直義の守り本尊 鎌倉時代(13世紀) 浄光明寺蔵(パンフのスキャン)
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納衣、袈裟の彩色、切金文様は制作当初のもの。こちらの仏さまは浄光明寺で拝観の折にも、遠くから拝見するだけだったので、嬉しかったです。

「空華集 第一、二巻」 義堂周信(漢詩文集20巻10冊)江戸時代(18~19世紀)瑞泉寺蔵 
足利基氏は義堂周信を京都から招いて篤く帰依したそうです。

墨書が多かったので、まるで円覚寺や建長寺の宝物風入れのようでした。
個人的には足利直義の筆跡がよかったかな。尊氏の地蔵菩薩像(掛け軸)も面白かったし。
行ってよかったですよ。室町時代に入ってからの足利氏の鎌倉がありました。
入館料はいつもよりお高く600円。でも、その価値あると思います。◎
by b_neige | 2017-10-28 17:11 | 展覧会など | Comments(0)

金沢文庫 特別展「横浜の元祖 寶生寺」(2017.10.15)

金沢文庫の特別展「横浜の元祖 寶生寺」を見に行ってきました。29日(日)まで。

寶生寺とは横浜市南区堀ノ内町にある高野山真言宗のお寺。700年の古刹です。

聖教とは、仏教寺院で作られ続けた書物のことで、仏教の教えや宗派の記録が記されているものですが、寶生寺には、鎌倉時代から明治にかけて、約1900点の聖教が所蔵されているんですって。それが、今回、市有形文化財になったことを記念した企画展になります。

ご本尊や厨子入薬師三尊十二神将四天王像なども展示されています。それらは、通常は神奈川歴史博物館に寄託されているそうですが、只今休館中ということもあり、金沢文庫に寄託されている古文書の類と合わせて、(神奈川歴史博物館では20年ほど前に寶生寺展を開催しています)久しぶりにこの催事となったと伺いました。
(日曜2時の回のボランティアガイドさんのご説明を伺いながらの鑑賞です)

まずは、南北朝時代は、神奈河湊から本牧岬の付け根を通って磯子の方から海に出たわけですけど、寶生寺は、交通の要所にあって、談義所=学問所として栄えたことを教えていただきました。
本牧一帯は平子(たいらこ)郡と呼ばれていました。平子氏は三浦一族の一派、石川氏はその分家。寶生寺は平子郡石川村を本拠地として、石川氏の外護で発展しました。

階段を上がった第1展示室には、密教関係の仏画がずらり。
絹本著色、室町時代の両界曼荼羅とか同じく鎌倉時代の法華曼荼羅とか。尊勝曼荼羅、五大明王像、阿字観など、結構な数。

そして、仏画の下に古文書の類。圧巻なのは、伝法灌頂という、師匠から弟子へ法脈を相続する儀式があるそうですが、その式次第を詳しく書いた絵巻のようなもので、寶生寺を開いた覚尊というお坊さん(=中興の開山)が鶴岡八幡宮で伝法灌頂を受けた時の記録=通称「雪下記」と呼ばれる伝法灌頂記 室町時代 明応3年(1494) など、見応えありました。

その他、古文書は、歴代住持に関するものとか、寺領に関するものなどですが、太田道灌の書状と禁制状があったっけ。
それと、今回の目玉でもある「横濱(中心地は今の元町)」という地名が明記された最古の文書「市河季氏・比留間範数(=関東管領上杉氏に属した)連署寄進状」一通 室町時代 嘉吉2年(1442)4月26日。
これは、現在の元町プラザ辺りにあった横浜村薬師堂(寶生寺が管理していた)に対して田畑を寄進するというもの。
薬師堂から北に砂州が広がり、その端には弁天社があったそうです。天の橋立を小さくした風景だったとか。

第1展示室と第2展示室の間のガラスで仕切られたスペースには、寶生寺のご本尊が安置されていました。
大日如来坐像(鎌倉時代)。
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なんと、鎌倉の覚園寺塔頭にあったものなんですって。慶長6年(1601)に寶生寺のご本尊になられたそうです。
この大日如来坐像の像内納入品も横に並べられていて、舎利包みやら奉納目録やら修理願文やらありました。中に、願主北条貞時、作者運慶と記したものも。
運慶!考えさせられます。
それに、木造厨子入薬師三尊十二神将四天王像。(鎌倉時代)
これは、パンフレットのスキャンになります。
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小さいものですけど、大変美しかったです。

第2展示室は聖教関係のもの。
掛け物で文殊菩薩像、普賢菩薩十羅刹女像、大きな十王図、十三仏図、羅漢図等々。

寶生寺って、横浜を流れる大岡川沿岸の真言宗のお寺の大部分を支院としていたそうです。弘明寺もそうだったと。随分中心的な役割を果たしたお寺だったんですね。
寶生寺の場所は京急「蒔田」駅から10分ほどと聞きました。境内に自然林が残る古刹だそうです。
画像はウィキペディアから。
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一度訪れてみたいお寺です。(堂内公開なし)

by b_neige | 2017-10-16 07:02 | 展覧会など | Comments(0)

鎌倉国宝館 「国宝 鶴岡八幡宮古神宝」(2017.09.21)

鎌倉国宝館の特別展「国宝 鶴岡八幡宮 古神宝」へ。
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最初に目にしたのは、鶴岡八幡宮所蔵の「伝 源頼義坐像」です。(室町時代)
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源氏と鎌倉の繋がりはこの頼義の頃に始まります。
衣装の造形から室町時代ではと考えられているそうです。個人的に想像していた源頼義と大分異なり、少々とまどいが…。ただ、この頼義像は壮年になってからのもの。もっと若い頃はどんなお姿だったのかな。

掛け軸にしたためられた、僧形八幡神像、一幅。(浄光明寺所蔵)
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珍しいですよね。美しい色合いでした。

複製ですけど、鶴岡八幡宮所蔵(原蔵は大英博物館)の「伝 源頼朝像」、一幅。
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この形で見せていただいたのは初めてです。
大きい寸法のものですよ。上に源頼朝讃が記されています。これ、見たかったんです。
満足しました。

江戸時代のものですけど、頼朝の一代絵巻がありました。池禅尼に命を助けてもらった場面に始まって、10場面ほどだったかしら。人物の脇に、たとえば、「畠山重忠」とか注がついています。笠懸の折、伊東祐親の息子の河津祐泰が俣野景久と相撲をとっているのを観戦する頼朝とか、結構楽しめました。

武具では、太刀。沃懸地杏葉螺鈿太刀 (衛府(えふ)の太刀)
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柄は、銀の薄板を打ち出して鮫皮状にしたものだそうです。頼朝が身につけたと。(以前にも拝見してます)

朱漆弓。
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檀(まゆみ)の木で造られています。2m足らず。朱漆が塗られ、とても美しかったです。(こちらも、何回か拝見してます)


黒漆矢
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黒漆塗で矢羽根は茶ムラサキの斑入り白羽根。これも美しい矢でした。(こちらも以前に拝見済)

沃懸地杏葉螺鈿平胡籙(いかけじきょうようらでんひらやなぐい)
武具です。矢を収納するもの。これも以前に拝見しました。

印象に残っているのは、以前は鶴岡八幡宮所蔵だったけれど、廃仏毀釈で現在は寿福寺にある銅造り薬師如来坐像と十一面観音菩薩坐像。
この2体のうち薬師如来さまの方は、
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北条政子が寄進したものと吾妻鏡から読み取れるとありました。何の折だったか、書いてありましたが、忘れてしまって…。(調べるとします)<(_ _)>
こちらの仏さま達、初めて拝ませていただきました。

あとはですね、複製ですが、退耕行勇坐像を見ました。
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神奈川県立歴史博物館所蔵で、原蔵が浄明寺。
お顔は写実的。

舞楽面が4面と菩薩面が一面。
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この菩薩面は源頼朝が東大寺大仏殿の落慶供養に参列した際、手向山八幡宮から賜ったものだそうです。とても気品があって美しい面でした。
(舞楽面の方は以前何回か拝見しました)

そうそう、北条政子手箱(図)を見ました。
残念なことに肝心の手箱の方は、明治6年のウィーン万博に出品された後、帰りの船の事故で海底に。
でも、この精密な図が残っているおかげで復元されているそうです。とても美しい図柄。
籬菊螺鈿蒔絵の手箱で、頼朝が後白河法皇から下賜された同じ意匠の硯箱とお揃いになります。

その籬菊螺鈿蒔絵硯箱ももちろん展示されていました。(こちらも以前拝見済)
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最後ですけど、鶴岡八幡宮の宝物ではないけれど、荏柄天神社から出展された天神像やら天神さまの掛け軸、天神名号などあって、こちらは初見。面白く拝見しました。

展示は「吾妻鏡」の記述を参考にしていて、展示物の横にその箇所を広げて置かれています。たとえば、荏柄天神社のところでは、渋川刑部六郎兼守が謀反の罪で捕らえられた折、和歌十首を読んで荏柄天神社に奉献しますよね。実朝の目に留まる箇所ですけど、その頁が開かれているんです。この趣向、なかなかよかったです。楽しめました。
by b_neige | 2017-09-23 07:11 | 展覧会など | Comments(0)

鎌倉国宝館ー音からみた鎌倉のかたち(2017.08.16)

久しぶりの国宝館でした。
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楽器を持った仏像、音が出る仏具、音楽に合わせて踊る場面を描いた絵画など、音にかかわりのある文化財の特集だそうです。
パンフレットにもある、鶴岡八幡宮の旗上弁才天に以前お祀りされていたという木造・裸形彫刻の弁才天像を拝見したかったのです。

そして、拝見しましたよ!
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琵琶を抱くお姿。
像高98cmということでしたが、ほんと意外と大きいのにびっくりしました。
裸形彫刻というのは、鎌倉時代の特徴の一つ。裸形の仏さまをお造りして、衣を着せ替え、生きている仏さまのようにありがたく信仰するというもの。他にも、延命寺の身代わり地蔵、薬王寺の日蓮聖人、青蓮寺の鎖大師、江ノ島の裸弁才天など、数体見られます。

こちらの弁才天像は鶴岡八幡宮の舞楽師であった中原朝臣光氏という方が舞楽院に奉納したと伝わります。
(中原朝臣光氏の墓所は逗子の神武寺)
ふくよかなお顔立ち、お会い出来てよかったです。

あとは、舞楽面が2面。「陵王」と「貴徳鯉口」です。鶴岡八幡宮には5面の舞楽面と1面の菩薩面が現存しています。吾妻鏡にも舞楽の記載があります。往時は盛大に披露されていたんですね。
この「陵王」面でしたっけ、金沢八景の瀬戸神社にあるものと酷似しているそうです。
cf : 金沢八景 瀬戸神社ー琵琶島神社(2016.06.17)

それと、明月院に伝わる木造漆塗の明月膳とお椀。(これは、音には関係ないかと)
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展示してあったので、驚きました。いつだったか、東慶寺の宝蔵で名宝展があった時、明月碗が出品されていたんですけど、見逃してしまって...。だから、びっくり。ここで遭遇、ラッキーでした!
螺鈿がとても華やかで、朱塗りと良くマッチして、ほんとに素敵。(唐草模様のお膳も美しかったです)

英勝寺の龍虎図屏風(江戸時代)1双、同じく、善光寺縁起絵巻(江戸時代)も、さすが英勝寺、所有しているものが違うと、感心しきり。

常設展示の仏さま達も、ありがたく拝ませていただきました。
浄智寺の地蔵菩薩(別名、聖比丘ひじりびく地蔵)、建長寺の宝冠釈迦如来、昌清院の十一面観音菩薩、寿福寺の地蔵菩薩などは、個人的に好きな仏さま達です。

なかなか楽しめた企画展でした。8月27日(日)まで(月曜休館)。
by b_neige | 2017-08-17 17:40 | 展覧会など | Comments(0)

東京国立博物館 平成館 特別展「禅 心をかたちに」(2016.11.15)

早朝日本語レッスンで都内へ出たついでに、上野の東京国立博物館(平成館)で開催されている特別展 (臨済禅師1150年 白隠禅師250年遠諱記念)「禅-心をかたちに」を観てきました。
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展覧会の構成になります。(国宝22件、国重文102件)
第1章:禅宗の成立
禅宗は中国で成立。初祖は達磨。臨済義玄(?-867)を宗祖とする臨済宗は、その下にさまざまな門派が次々と興起し、今日の臨済宗十四派および黄檗宗につながっていきます。

国宝「慧可断臂図(えかだんぴず)」
雪舟等楊筆 室町時代 明応5年(1496)(愛知・齊年寺蔵)
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坐禅をする達磨に向かい、神光(のちの慧可)という僧が弟子となるために、己の左腕を切り落とす場面を描いたもの。雪舟77歳の大作。

第2章:臨済宗の導入と展開
日本に禅宗が導入されるのは鎌倉時代から。室町時代には南禅寺を頂点とする五山派が全盛期を迎えますが、応仁の乱後、幕府が弱体化し衰退。代わりに五山派に属さない大徳寺派や妙心寺派が興隆します。江戸時代には、新たに中国から臨済宗の一派である黄檗宗が伝わりました。臨済宗の本山14ヵ寺と合わせて「臨済・黄檗15派」と呼ばれています。

国宝 鎌倉・建長寺の蘭渓道隆による墨跡「法語規則」鎌倉時代13世紀
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久しぶりに拝見しました。小さな細かい字できちんとしたためられた「法語」と「規則」です。

重要文化財 「蘭渓道隆坐像」鎌倉時代・13世紀(神奈川・建長寺蔵)
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この坐像、実際に拝見するのはお初です。建長寺の宝物風入れでもお目にかかっていないと思います。普段は建長寺の開山堂に祀られているんです。あそこ、拝観不可ですものね。ただ、建長寺総門をくぐった拝観受付では、この坐像の絵はがきが置かれています。その絵はがきだと、こんな風。
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漆が濃く塗られているでしょう?現在のお姿はこの絵はがきとは、大分感じが異なります。あれぇと思ってしまいました。2年にわたる修復を終えての、初公開だそうです。(表面の漆をはがしたところ、眉間や目尻、頬のしわが現れ、リアルな姿を取り戻されたとか)
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他に鎌倉関係では建長寺の北条時頼坐像(こちらは、宝物風入れでお馴染みです)も展示されていました。
この章では臨済宗、黄檗宗の15本山が、全て紹介されています。(それぞれの開山さまの肖像画も)

第3章:戦国武将と近世の高僧
戦国時代の武将たちは、禅僧に帰依して指導を受けたり、戦略の相談をしたり、また他の武将との交渉役を任せることもあったそうです。近世になると、白隠慧鶴(1685‐1768)、僊厓義梵(せんがいぎぼん)(1750‐1837)は禅画を描いて、民衆への布教を行いました。(白隠は、臨済宗中興の祖とされます)

こちら、国重文「豊臣秀吉像」西笑承兌賛 狩野光信筆 安土・桃山時代 慶長4年(1599)(愛媛・宇和島伊達文化保存会)
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白隠最晩年の傑作 「達磨像」 江戸時代18世紀(大分・萬壽寺)
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こちら、パンフレットにもありますが、すごいでしょう?会場に入ってすぐの場所に展示されていました。白抜き文字は、「直指人心 見性成仏(経説によらずに坐禅によって心の本性を見きわめ、人の心と仏性とが本来一つであると悟って仏道を完成させる)」という達磨の宗旨です。

第4章:禅の仏たち
仏像、仏画、経典などが展示されています。建長寺の伽藍神五体もありましたよ。
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第5章:禅文化の広がり
禅僧たちは、禅の思想だけではなく、日本の文化に大きな影響を与えました。水墨画をはじめとする書画、工芸品、喫茶の風習など。

国宝 瓢鮎図(ひょうねんず)
大岳周崇等三十一僧賛 大巧如拙筆 室町時代初期 15世紀 (京都・退蔵院蔵)
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禅に傾倒した室町幕府第四代将軍、足利義持(あしかがよしもち)が「丸くすべすべした瓢簞(ひょうたん)で、ぬるぬるした鮎(なまず)をおさえ捕ることができるか」というテーマを出して、絵を如拙(じょせつ)に描かせ、詩を五山の禅僧たちに詠ませたもの。

国宝 玳玻天目(たいひてんもく)
吉州窯 中国・南宋時代 12世紀(京都・相国寺蔵)
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 玳玻(たいひ)とは釉が鼈甲の様子に似ていることから。中国の吉州窯で焼かれたもの。梅花天目とも称されています。

国重文 長谷川等伯筆 「竹林猿猴図屏風」(画像は一部)安土桃山時代 16世紀 (個人蔵)
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感想:
さほど混んでいません。ゆっくり自分のペースで鑑賞出来ます。2時間位いたでしょうか。
第2章では、臨済・黄檗宗の本山が全て紹介されているのですが、あまりのボリュームにちょっと疲れました。知っているお寺だと興味があるのですが、全く知らないお寺だと、どうも…。
また、第3章の戦国武将と高僧のつながりですが、大勢のお坊さんが登場します。鎌倉時代の次は室町時代、戦国時代、江戸時代と日本の歴史は続いていくわけで...。(勉強不足が露呈しました~)

禅とは?
「坐禅(ざぜん)や禅問答(ぜんもんどう)を通して、自分を見つめること。見返りを求めない。心を整理して、とらわれない、執着しない。一つ一つのことを大事に、大切に。」
う~ん、深いですね。
by b_neige | 2016-11-16 16:39 | 展覧会など | Comments(4)

金沢文庫 生誕800年記念 特別展「忍性菩薩 関東興律750年」(2016.11.13)

今度は間違えずに、金沢文庫で開催されている生誕800年記念の特別展「忍性菩薩-関東興率750年-」に行ってきました。
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こちらは、称名寺境内。
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かなり秋バージョンではあります。でも、全体的にはまだまだ。境内には公孫樹の樹が多いのですが、一部黄葉を始めてるかな、といった感じ。

境内から、現代の隧道を抜けて、2時ちょっと前に会場到着。
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2時からのボランティアさんによる展示解説ツアーへ。(総勢20名ほどでした)

まずは、掛け軸になった忍性菩薩の頂相。
2幅ありました。奈良(忍性は奈良に生まれ、東大寺で出家。23才の時、西大寺を中心に活躍していた叡尊に出会い、弟子入り。関東へ活動の場を移したのは40才以降)の大福田寺のものと、こちらの称名寺収蔵のもの。
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忍性さんのお顔の特徴は大きな赤い団子鼻であります。
(忍性さんは真言律宗のお坊さんですが、禅宗のような頂相風の掛け軸なんですね)

それでは、多分この特別展の目玉の一つである、忍性菩薩坐像(称名寺所蔵)をご紹介しましょう。
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大きな団子鼻が目立ちますね。慈悲深く優しそうな風貌です。
会場には、この忍性菩薩坐像とほぼ同じ大きさと思われる、忍性の師・叡尊(興正菩薩)の坐像もありました。こちらも大きな鼻。忍性さんと違うのはたれ眉でした。
忍性菩薩像の横には、極楽寺の大きな五輪塔の中に納められていたという骨蔵器も置かれていました。(極楽寺所蔵)銘文入りです。忍性の遺骨は本人の遺言により三分され、奈良の額安寺、竹林寺、そして、鎌倉・極楽寺に埋葬されました。(ガイドさんから、それぞれのお墓、骨蔵器の写真を見せていただきました)

次に、忍性菩薩が、鎌倉に招かれる前、常陸三村の三村山清涼院極楽寺(茨城県つくば市三村)を拠点に活動しており、おそらく開眼法要に携わったのだろうと考えられる蔵福寺の阿弥陀三尊像を拝見しました。画像がなくて残念ですが、大変美しい仏さま。脇侍の観音・勢至菩薩が優美でした。

阿弥陀三尊の隣には茨城県・観音寺の如意輪観音様が置かれていて、真言律宗では聖徳太子信仰があり、聖徳太子と如意輪観音が同一視されていることを教えていただきました。

このコーナーの古文書で印象に残っているのは、後醍醐天皇が忍性に菩薩号を与えた勅書写。極楽寺所蔵となっていました。お初でした。また、忍性さんの書状も何通か、並べられていました。

必見だったのは、極楽寺のほら、転法輪印を結ぶお釈迦様。極楽寺の、今はもうない多宝塔に祀られていたとのこと。
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このお釈迦様のお手には民衆を救い上げるということで水かきが見られます。画像ではどうかな。ちょっと見辛いでしょうか。

そのお隣、文殊菩薩坐像。(極楽寺所蔵)
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お初でした。
文殊菩薩は知恵の仏ですが、同時に下層階級の人々を救う仏でもあり、非人や癩病患者=文殊菩薩の化身と見なされたそうです。これらの人々を救う活動こそが、解脱への道であり、忍性、叡尊らは、こうした弱者を救うことで、自らも救われるという運動を起こしたのです。

さて圧巻は極楽寺所蔵の清涼寺式釈迦如来立像+十大弟子像と称名寺所蔵の清涼寺式釈迦如来立像+十大弟子像。

極楽寺のこのお釈迦様は最初のパンフレットをご参照下さい。それと、もう一枚、横からの画像。
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そして、称名寺のお釈迦様。
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(称名寺のお釈迦様の方が年代が10年ほど後)螺髪ではなく、縄目状の御髪、流れるような衣紋は共通です。
お顔の感じはどうでしょう?極楽寺の方がほっそりすっきりしたお顔立ちに見えますよね。対して、称名寺の方は少し大陸的な感じ。(ただ、清涼寺のお釈迦様に似ているのは称名寺の仏さまだそうです)

十大弟子に関しては、どのお像がどなたか、という説明はありませんでした。私が知っているのは、般若心経に登場する舎利子と、ハンサムだという阿難陀さん。(^^;) 

忘れてはいけないのが、奈良の唐招提寺所蔵という、東征伝絵巻(一部)。忍性菩薩が関東での活動の集大成として、鎌倉で編纂に当たり、唐招提寺に寄進しました。
日本に律宗を伝えた唐僧・鑑真の伝記を絵巻化したものになります。展示されていたのは巻2。海難事故で海に投げ出されている鑑真和上が確認出来ました。

その他、聖徳太子の南無仏像(2才像)やら、六波羅探題の制札やら、足利尊氏の制札やら。

ガイドさんのご説明はなんと、2時から3時10分まで。とても判りやすくて、自分一人で鑑賞するよりずっと、ずっとよかったです。
また、極楽寺の清涼寺式釈迦如来立像と十大弟子、転法輪印のお釈迦様は極楽寺の収蔵庫で2度ほど拝見したことありましたが、こちらの展示会での方がライトの関係もあるのでしょう、隅々までよく見え、嬉しかったです。

忍性さんが鎌倉の拠点とした極楽寺と称名寺は、兄弟のような寺院となって共に活動しました。忍性は87才で入寂します。その多大な功績から、あこがれていた行基菩薩と同様、「菩薩」号を贈られ、「忍性菩薩」と呼ばれることになりました。
by b_neige | 2016-11-14 16:11 | 展覧会など | Comments(0)

鎌倉国宝館 仏像入門~ミホトケをヒモトケ~(2016.08.31)

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鎌倉国宝館の夏休み恒例イベント、「仏像入門~ミホトケをヒモトケ~」を鑑賞。(会期は9/4まで)
印象に残った仏さまは、浄智寺の地蔵菩薩坐像(国重文)です。

いつだったか、有志会で二十四地蔵尊巡りをして(もっとも、私は4回のうち3回のみの参加でしたが)、リーダーが残りの浄智寺のお地蔵様は国宝館寄託なので、機会があったら行ってみてねとおっしゃっていたこと思い出しました。
cf : 有志会 二十四地蔵尊めぐり(2013.04.18)
cf : 有志会 二十四地蔵尊めぐり(2013.04.18 part2)
cf : 有志会 二十四地蔵尊めぐり2(2013.08.10)
cf : 有志会 二十四地蔵尊めぐり2(2013.08.10 part2)
cf : 有志会 二十四地蔵尊めぐり4(2015.04.02)
cf : 有志会 二十四地蔵尊めぐり4(2015.04.02 part2)

この浄智寺の木造地蔵菩薩坐像、聖比丘地蔵とも呼ばれます。先ほど記しましたが、鎌倉二十四地蔵尊の一つ(第12番)。画像、ないんですよ。残念。<(_ _)>
端正で上品なお顔立ち、穏やかな表情に見とれました。国宝館でどうぞご覧になって下さいね。

あと、頭の形がユニークな寿福寺開山、栄西像。
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栄西禅師はとても頭がいいけれど、少々人と違う外見をなさっていたようで、それが頭の形で表現されているのでしょうか?

上の栄西像のように、身につけてらっしゃるお衣が下に垂れている様(法衣垂下=ほうえすいか)は鎌倉時代の仏像の特徴でもあります。
浄智寺の韋駄天立像などにも用いられた土紋(鎧の裾)もまた然り。
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土を型抜きにしたものを像の表面に貼り付ける装飾技法で、鎌倉時代に中国から伝来したそうです。

絵画部門で、国宝が一点出展されていました。光明寺の紙本著色当麻曼荼羅絵巻です。(部分)
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鑑賞のポイントとして、仏像の種類(如来、菩薩、明王、天部)の説明やらもあって、夏休みの子供達にもわかりやすかったと思います。国宝館はそんなに広いスペースじゃないから、鑑賞は楽だしね。
素敵な仏さま達にお会い出来ました。

さて、外に出たらもう夕方。
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源氏池のハスがずいぶん大きくなって、よ~く見ると、果托があちこちに。今年の夏もいよいよ終盤ですねぇ。

おまけをどうぞ。北鎌倉燻煙工房の燻製醤油ソフトクリームです。
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一度試してみようと思って。
スモークの薫り、ほのかに感じられます。お醤油も確かに。コーンはサクサク、あっさり系。
う~ん、もちろん美味しいです、きらいじゃありません。新しいテイスト。コーンとの相性もいいし、よく考えられているなぁと感心しました。
皆さん、是非一度お試しあれ。(^^)/
by b_neige | 2016-09-02 06:47 | 展覧会など | Comments(2)

国立新美術館 ルノワール展(2016.06.01)

あまりに混んでた「若冲展」の余韻がまだ残っているのですが、国立新美術館の「ルノワール展」を観てきました。
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オルセー美術館とオランジュリー美術館が所蔵する100点余りの絵画や彫刻、デッサン、パステル、資料が展示されています。見どころは日本初公開となる「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」。
日本初公開といっても、実は、知る人ぞ知る、大昭和製紙会長であったS氏が個人的に購入し、ある時期、日本に来ていたルノワールの最高傑作。
*亡くなった時には、一緒に棺桶に入れてもらいたいとのS氏の発言がヒンシュクを買いました。人類の宝を独り占めしちゃダメですよね。
それと、「都会のダンス」、「田舎のダンス」という2作品が、揃って45年ぶりの来日です。

では、幸福の画家、ルノワールの作品を楽しむとしましょう。

まずは第1章 印象派へ向かって
モネやシスレーと出会い、印象派という新しい絵画を志すようになったルノワール。この章では2作品が展示されていました。
「猫と少年」1868年 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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ルノワールの少年の絵って、珍しくないですか?猫、可愛いですね。

2章 「私は人物画家だ」:肖像画の制作
ルノワールお得意の人物画が並ぶコーナー。
薔薇色の頬の「読書する少女」もよかったですが、「ヴェールをつけた若い女性」1875‐76年 油彩/カンヴァス オルセー美術館に惹かれました。
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ロマンチックな絵と思われませんか?

3章 「風景画家の手技(メチエ)」
1870年代には、油彩作品の1/4を風景が占めるようになります。簡単に持ち運び出来る「チューブ絵の具」が開発され、鉄道網の発達が後押しして、画家達は気軽に郊外で写生ができるようになったんです。
風景画=戸外での制作に没頭するルノワール。
「草原の坂道」1875年頃 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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個人的にこの美術展で一番気に入った作品です。ただの風景画ではなく、人物を配しているところが好きです。色彩も豊か。ほんとに散歩したくなるような道。いいなぁ。
「イギリス種の梨の木」1873年 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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こちらも素敵でした。やはり、人物を配した風景画。ぼぉっとした柔らかな筆使いがなんとも。豊かな緑が目に優しいです。

4章 「現代生活」を描く
19世紀のパリ生活を描いた作品。モンマルトルの庭やセーヌ河畔での余暇など。
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」1876年 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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あまりに有名な絵すぎて、本物ではありますが、何故かあまり感動がありませんでした。
見すぎたから?(>_<)
10年程前、六本木ヒルズの森美術館でフィリプスコレクションの「舟遊びをする人々の昼食」を観た時は、大感動したんですけどね。。。
でも、木漏れ日の中、楽しげにくつろぐ人々。群集のささやきやら音楽やらが聞こえてきそうで...。ほんとによく描かれた大作ですよね。
同じ理由で、下の2作品も、感動、味わえませんでした。(>_<)
「都会のダンス」1883年 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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「田舎のダンス」1883年 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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この章で、印象に残ったのは、ベルト・モリゾ(1841‐1895)の作品。
「舞踏会の装いをした若い女性」1879年 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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儚げな感じがしたんです。ハッと惹かれました。

5章 「絵の労働者」:ルノワールのデッサン
熱心にデッサンにも取り組んだルノワール。この地道な修練が絵の労働者という表現を生みました。

6章 子ども達
子どもを描いた作品。注文絵画と自発的に描いた自らの子ども達の作品。
「ジュリー・マネ」あるいは「猫を抱く子ども」1887年 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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ジュリーはベルト・モリゾと画家マネの弟・ウジェーヌ・マネの子ども。この時9歳だったそうです。この作品を生涯大切にしたと、説明が添えられていました。
美術展の最初の作品の猫とこの猫、可愛かったです。(でも、藤田嗣治の猫の方が好みかな)

7章 「花の絵のように美しい」
花の絵=美の基準 薔薇の絵は女性の肌の質感を描く際のエチュード=勉強になったのだとか。

8章 「ピアノを弾く少女たち」の周辺

9章 身近な人たちの絵と肖像画
ルノワールの作品のモデルは身の周りにいる人物。ゆったりとした形と入念な彩色。ルノワールの後年の特徴が見てとれます。
ルノワールは多くの画家たちに直接・間接に大きな影響を与えたということですが、この章では、ピカソ(1881-1973)の作品が展示されていました。
「白い帽子の女性」1921年 油彩/カンヴァス オランジュリー美術館
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ルノワールが描いた女性像に見てとれる、肌の豊かな質感とボリュームに影響を受けたとありました。ピカソにしては、珍しく穏やかで落ち着いた絵。ピカソはルノワールの作品を自身でも数点購入していたそうです。

10章 裸婦、「芸術に不可欠な形式のひとつ」
晩年、ルノワールは再び裸婦像を手がけるようになりました。
「浴女たち」1918-19年 油彩/カンヴァス オルセー美術館
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リューマチが酷くなり、絵筆も容易に握れなくなった、その彼が描き出したのが、見るからに健康そうな、優しく穏やかな雰囲気の女性たち。ルノワール絵画の集大成でしょうか。

ルノワール展、混み具合はまぁまぁでした。入口で並ぶなんてことありません。
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作品の前でも、比較的楽に観賞出来ました。会期も長いからかしら。 4/22~8/22(月)
誰もが知っている、親しみやすいルノワールの作品、安心感があります。楽しいひとときを過ごせました。
by b_neige | 2016-06-01 20:08 | 展覧会など | Comments(1)

東京都美術館 若冲展(2016.05.02)

東美の若冲展に行ってきました。
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チケットは持っていたのですが、並びました~。最後尾90分待ちのプラカードが出ていて...。(+o+)

先週、TVで関連番組もあったし、評判なんですね。混雑必至。でも、並んでみると、さすがに90分ではなく、70分で入場できましたよ。さほど変わりません?(^^ゞ
並んでいる時、日影がないので、日傘の貸し出しがありました。それでも、立ち尽くめ70分で、中に入ってからももちろん混雑、人、人、人。いささか辛かったです。
ご参考までに、並び始め11:52、展覧会を観終わって、お茶を飲み、外に出たのは、16:02でした。

この美術展、若冲(1716-1800)の生誕300年記念だそうです。(初期から晩年までの代表作約80点)
何といっても、見どころは、若冲が京都・相国寺に寄進した「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅が一堂に展示されていること。もともと、若冲が「釈迦三尊像」を寄進した際、「動植綵絵」と一緒に置かれるよう熱望し、そのようになっていたものを、後に、「動植綵絵」が宮内庁に献上され、以来、両者同時の展示はないままに。だからこの度の、一挙に3幅+30幅は、まさに奇跡。(30幅ある、動植綵絵も、大変貴重なもので、かつて一度に全部展示された例がないんですって)
史上最大規模の若冲展、では、まいりますよ~。

入場すると、すぐに京都・鹿苑寺(金閣寺)大書院障壁画の襖絵が何枚か並んでいます。
こちらは、大書院一之間の襖絵、「葡萄図襖絵」 宝暦9年(1759)
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二之間の松鶴図もよかったし、三之間の芭蕉叭々鳥図、四之間の菊鶏図も空間が生かされた、素晴らしいもので、さすが鹿苑寺、若冲とは、と驚きました。

続くコーナーで観たのは、「隠元豆・玉蜀黍図」 江戸時代18世紀 和歌山・草堂寺
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画像が小さいので、わかりにくいとは思いますが、あちこちに小さな昆虫が。右下の蛙も、実によく描き込まれています。好きな作品。

それから雅やかな美しい色調の作品が続きます。
旭日鳳凰図 宝暦5年(1755) 宮内庁三の丸尚蔵館
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見事なまでに美しいです。細かな筆致には驚くばかり。大きな作品なのに、隅々に至るまで緻密。近くで拝見すると、その細かさに圧倒されます。
孔雀鳳凰図 宝暦5年(1755)頃 岡田美術館
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こちらも素晴らしかった。

ユーモラスな作品もあるんです。
「虻に双鶏図」 江戸時代(18世紀) 細見美術館
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おもしろいでしょう?

花鳥版画もありました。薔薇や鸚哥、鸚鵡のモチーフが可愛らしく、いいなぁと思うものばかり。色合いも言うことなし!

そして、B1から1Fへ。あの33幅が一堂に並ぶギャラリーです。
すさまじい混み方に辟易。どうやって観ればよいのやら。列に並んではみましたが、まるで進みません。人の流れに逆らって、逆側からまわると、いくらかましでしたが。。。頑張って、一通り、なんとか観賞しました。

動植綵絵 老松鸚鵡図 宝暦11年(1761)以前 宮内庁三の丸尚蔵館
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動物綵絵 老松白鳳図 明和3年(1766)頃 宮内庁三の丸尚蔵館
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羽のハート形。江戸時代にはハートなんて、なかったですよね。なのに、まぎれもない、可愛いハート形!すごいとしか言えません。

もっともっとご紹介したいのですが、画像がなくて。<(_ _)>

それにしても、あまりの混雑ぶりに、くたくた。休憩したかったですが、置かれているソファには空なし!!先へ進むしかありません。(>_<)

2Fは 「動植綵絵」以降の若冲の作品、また米国収集家による若冲の作品が展示されています。
有名な「百犬図」や「象と鯨図屏風」などありましたが、私が惹かれたのは、「蓮池図」 寛政2年(1790)(ネットからお借りしました)
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この作品の雰囲気、いいでしょう? 大阪・西福寺 重要文化財とありました。
米国収集家がコレクションを始めるきっかけとなった作品、「葡萄図」も展示されていました。

すごいなぁと思ったのは、「鳥獣花木図屏風」江戸時代18世紀 エツコ&ジョー・プライスコレクション(ネットからお借りしました)
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画像からはいまいち、伝わらないと思うのですが、タイル画?モザイク画?のように見えるんです。1cm×1cm四方の升目を一つ一つ彩色して描いています。こんな風な日本画、初めて!いろんな動物が描かれていて、おもしろいこと。江戸時代に動物園ってなかったですよね。

究極の若冲ワールド、感動しました。
今回、会期はたった一ヶ月、4月22日から5月24日(火)まで。出来れば早めに入館して、まずは1F のあの場所へ急がれた方がよいかと。ほんとにイチオシです!
ご参考までに。
TOKYO MX 東京初の展示品も  江戸時代の絵師「若冲展」が開幕
https://www.youtube.com/watch?v=yc3Ol82rniA
by b_neige | 2016-05-03 06:45 | 展覧会など | Comments(0)


フランス語は趣味です。フランス人に日本語を教えていましたが’17.6月より中断中(教師歴14年)。 鎌倉歴はある方に言わせると初心者だそうで...。(汗)


by b_neige(しらゆき)

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