人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)

ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2363436.jpg友人たちとブリヂストン美術館で開催されているオルセー美術館、オランジュリー美術館共同企画「ドビュッシー、音楽と美術-印象派と象徴派のあいだで-」を見に行ってきました。

ドビュッシーの生誕150年を記念した展覧会で、フランスでは今年2月22日から6月11日までオランジュリー美術館で開催され、大変な人気を呼んだそうです。日本では、ブリヂストン美術館のみの開催。オルセー、オランジュリー、2館から約40点が来日しています。

ドビュッシーと美術(19世紀末の印象派や象徴派)、さらにはジャポニスムなどの関係に焦点を当てた企画で、絵画、彫刻、工芸作品のほか、愛蔵品や直筆の手紙、写真などの資料も展示されています。
構成は、第1章 ドビュッシー、音楽と美術にはじまって、第10章 新しい世界まで。
細かく分けられています。

ただ、ここでとまどうのは、私だけではないと思うのですが、ドビュッシーって、作曲家でしょう?ドビュッシー展といっても、なんだかイメージが湧かなくて。
実は、私事ですが、高校からは選択で美術をとったもので、音楽にはいかんせん、造詣がなくて。。。
恥ずかしながら、よく分からないというのが本音。。。(^^ゞ

とりあえず、ドビュッシーはフランスを代表する音楽家。ユーロ紙幣が流通する前、旧フランスフラン紙幣(20フラン)にその肖像が使われていました。
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2157455.jpg
裏側
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_21575755.jpg
クロード・アシル・ドビュッシー(Claude Achille Debussy 1862-1918)
ドビュッシーの後ろには海が描かれています。(代表作『海』を象徴)(1980-1997年発行)
ちなみに、最後の50フランがサンテグジュぺリ、100フランがポール・セザンヌ、200フランがエッフェル、500フランがピエール・キュリー&マリ・キュリー夫妻でした。
つまり、ドビュッシーがフランスの偉人だということがわかります。
それ故、フランスで評判だった展覧会というのも納得。ただ、日本ではどうなのかなぁ?
今ひとつ、ピンと来ないのはドビュッシーの音楽にうとい私だけなのでしょうか…。
通常の画家本人の○○展というなら、分かりやすいんですけどね。。。
とかまぁ、ぐちゃぐちゃ言ってもはじまりません。

以下、印象に残った作品を一部ですが並べてみます。

第1章 ドビュッシー、音楽と美術    
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_21591711.jpg
マルセル・バシェによる、先ほどの旧フランス20フラン紙幣のドビュッシーの肖像。(1885年 オルセー美術館)
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_22361598.jpg
黄金の島 - アンリ=エドモン・クルス(1891年 オルセー美術館)
第2章<選ばれし乙女>の時代
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_21595072.jpg
王女サプラ - エドワード・バーン・ジョーンズ(1865年 オルセー美術館)
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2201386.jpg
ミューズたち - モーリス・ドニ(1893年 オルセー美術館)
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2203523.jpg
木々の下の人の行列(緑の木々)- モーリス・ドニ(1893年 オルセー美術館)
第3章 美術愛好家との交流
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2205547.jpg
チュイルリー公園、夕暮れ - アンリ・ルロール(1890年頃 個人蔵)
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2211144.png
レオポール・ルヴェールの肖像 - エドガー・ドガ(1874年頃 ブリヂストン美術館)
第4章 アールヌーボーとジャポニスム 
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2215158.jpg
紫と緑のヴァリエーション - ジェームス・アボット・マクニール・ホィスラー(1871年 オルセー美術館)
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_222114.jpg
ワルツ - カミ-ユ・クローデル(1893-95年 ポール・ドュボワ=アルフレッド・ブーシエ美術館)
第8章 美術と音楽の親和性
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_22384661.jpg
『夢想』VI 日の光 - オディロン・ルドン(1891年 ブリヂストン美術館)
第9章 霊感源としての自然-ノクターン、海景、風景
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_226618.jpg
浜辺にて - エドゥアール・マネ(1873年 オルセー美術館蔵)
この絵の額が漆?の一風変わった額でユニークでした。
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_226697.jpg
嵐、ベリール - クロード・モネ(1886年 オルセー美術館) 
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2263714.jpg
同じく 雨のベリール - クロード・モネ(1886年 ブリヂストン美術館)
これら海の絵は旧20フラン紙幣のドビュッシーの背景にも通じるものがありますね。素敵な作品でした。

結論です!
この美術展で、ドビュッシーの音楽、音色の使い方が、印象主義等の絵画における色彩に多大な影響を受けていることを知りました。もちろんそれがすべてではありませんが、ドビュッシーほど色彩感覚を音で表した作曲家はいないんだそうです。
第4章に展示されていた、自分の楽曲の一部を書き記し、思い出としてルロール姉妹に贈った日本の扇子など、ドビュッシーの風流さも伺え楽しめました。(お借りした画像です)
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_2323734.jpg
また、画家、モーリス・ドニの作品が多数展示されていて、その作品の多様さにも驚きました。
おまけ
ドニの子どもを描いた作品(私が好きな作品です) * ドビュッシー展の展示作品ではありません
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_23433066.jpg
ブリヂストン美術館 ドビュッシー、音楽と美術展(2012.09.27)_e0245404_23433849.jpg
ドビュッシーの音楽うんぬんはさておき、なかなか満足出来た美術展でした。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by b_neige | 2012-09-27 23:09 | 展覧会など | Comments(0)

フランス語は趣味です。フランス人に日本語を教えていましたが’17.6月より中断中(教師歴14年)。 鎌倉歴はある方に言わせると初心者だそうで...。(汗)


by b_neige(しらゆき)