極楽寺特別拝観(2013.04.08)
2013年 04月 08日
花御堂という小さなお堂の中に水盤を置き、誕生仏(お釈迦さま)に香油や甘茶をそそぐ法会の由来は、お釈迦さまが生まれた時、天から龍が降りてきて香油へ入浴させたという伝説がもとになっているそうです。
花まつりを挟んだこの3日間(7、8、9)、極楽寺では秘仏のご本尊「清涼寺式釈迦如来立像」が特別公開されます。
(cf : 鎌倉ガイド協会主催史跡めぐりへ 2012.10.10 )
主人は初めてということなので、午後からその極楽寺へ。
茅葺き屋根の山門前は、なかなかの人出でした。
このお寺、境内は撮影禁止です。(一応)
お断りすると、知らないうちにサッと撮ればOKと言って下さいます。でも、サッと撮るのは難しい!(+o+)
いただいたパンフレットからスキャンした境内の桜並木。
今年は桜が早く咲いて、今は葉桜。空は快晴で、パンフレットそのものでした。(笑)
本堂前に設けられた花御堂。
私も甘茶、かけさせていただきました。
そして、いつもは閉められているご本堂の中にも上がりました。真正面の不動明王坐像、古めかしくてよかったです。内陣右奥には忍性菩薩坐像が。立派でした。
本殿右の宝物館には500円をお支払いして、入ることができます。昨年秋のガイド協会のツアーで詳しく説明を伺っているので、主人にも説明出来ます。(笑) ただ、館内ではひっきりなしに説明のテープが流れているんですけどね。
その宝物館前の八重一重咲き分けの桜。「御車返し」の桜と言います。北条時宗公お手植えとか。現在の桜はその古株から発生したもの。今年は桜が早いので、例年ならこれからなのに、今ほんとに満開で見頃でした。そして、実際に、一重と八重の花が混生していて、驚きました。写真撮ってみましたが、どうでしょう?
境内の隅では甘茶のお接待もありました。
甘茶とは?
「お釈迦さまの誕生のとき、甘露の雨が降ったという伝説から4月8日の潅仏会には、誕生仏には甘茶をそそいでお祝いする。日本では、606年に奈良・元興寺で行ったのが最初とされる。乾燥させた葉は甘く、成分はフィロズルチン、煎じて飲むと天然甘味料となり、特に糖尿病患者の甘味料、矯味料に用いられる。醤油醸造の甘味にも使用された。」
その後、裏山の忍性墓(塔)にまわりました。
忍性墓はこの写真の石段を上ったところ。
石段は注意して上り下りしなければね。
極楽寺裏手の山、中腹にある鎌倉一大きい五輪塔です。(ネットより画像拝借)
忍性は北条重時の子、長時・業時の兄弟に招かれ、極楽寺開山となりました。以後、37年間にわたり、真言律宗の布教につとめ、施薬院(病者に薬を施す)、悲田院(身寄りのない者・年老いた者を収容する)、施益院、福田院を設け、社会福祉事業に力を注ぎ、多くの不幸な人々を救済しました。
1328年(嘉暦3年)には後醍醐天皇より忍性菩薩の尊号を許されています。
ちょうどこの時、お墓の前で、3人のお坊さんによる法要が始まりました。
寒くもなく、暑くもない、もう晩春にさしかかったのかと思われるような穏やかな日和でウグイスの鳴き声も聞こえます。辺りにはシャガの花が咲き乱れる山の中腹の心落ち着く景色。
五輪塔の傍にある大きなイチョウの木にも、若々しい緑葉が見えて、実に美しいロケーションの中での法要、思いがけず感動しました。
お経のあと、きれいな散華がまかれました。私の目の前でしたが、拾いたいのをガマンしました!だって、法要の間に大勢の人が集まって来られていて、とてもじゃないけど、人数分はありませんでしたから。(>_<)
一般の人々もお焼香が許され、あっという間に長い列が出来ました。
とてもよいお参りに満足。
最後の画像は極楽寺駅の例の現場です。進展がありましたよ!