鎌倉中央図書館 "関東大震災ー空からの記録を読む"(2017.09.03)

レポートにまとめるのが、すっかり遅くなってしまって恐縮ですが、9月早々(2、3、4日)に鎌倉中央図書館で行われた催し「関東大震災-空からの記録を読む」に行ってきましたので、ご紹介しておきますね。
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トークイベントにも出席しました。(この間毎日13:30~14:30、申込不要)
確か、以前にも中央図書館で震災の企画があったっけとブログ内検索してみたら、ありましたよ。4年前です。
cf : 鎌倉中央図書館 “90年前の「関東大震災」と鎌倉”(2013.09.11 part3)

前回は鎌倉にターゲットを置いていて、寺社の写真や手記記録等興味深かったですが、今回の展示は空撮写真がメイン。防衛研究所(戦史研究センター)に収蔵されていたものだそうです。(1923年9月9日に撮影された写真は60枚以上にのぼり、うち30数枚が横須賀の写真で操縦士のメモ付き)
だから、鎌倉だけじゃなくて、三浦半島、湘南、小田原まで展示されていました。(鎌倉上空の写真は6枚)

さて、トークイベントですが、まず鎌倉中央図書館資料室のHさん。
前回の展示から4年経ち、其の間、収集した資料を鎌倉震災手記という形にまとめたそうです。→図書館に置いてあるそうです。
ついで、鎌倉の航空写真を解説してくださいました。
①若宮大路 横須賀線 御用邸倒壊
建物倒壊後の火災による被害が目立つ。亀裂が多々見られる。御用邸前通、小町通、海蔵寺前、岩船地蔵堂前、八雲神社から妙本寺総門。
②六地蔵付近焼跡
ほとんどの家屋が倒壊後に焼失。鎌倉小学校の校地は地盤が軟弱だったため、校舎等倒壊。校庭に大亀裂。水も噴出。この日は二学期始業式であったため、児童は帰途についていて無事。
③大町
亀裂 県道名越踏切から隧道まで。八雲神社-妙本寺総門間の大亀裂。
山林の崩壊 八雲神社裏山、常栄寺裏山、蛇苦止堂裏山、安養院裏山、衣張山、安国論寺裏山。
④材木座付近 豆腐川から浸入した津波
津波 海岸通り、光明寺前。浸水区域は補陀洛寺境内まで。津波の高さは6m以上。海岸通は軒並み倒壊。路面に大亀裂。
⑤長谷付近 中央三橋旅館付近焼跡
長谷市街地は火災で焼失。津波は江ノ電軌道を越え県道まで。崖崩れも。
⑥海濱ホテル
由比ガ浜は津波の被害を受けたが、砂丘上の鎌倉海濱ホテルは津波を免れた。
しかし、大食堂は潰れた。
松林に点在する多くの海辺の別荘は半壊、もしくは全壊。

次にジオ神奈川のお二方Kさんご夫妻のお話。
以下、大体の内容です。

空撮写真は、広域情報が手に取るように読み取れるが、撮ること自体大変。
陸軍は飛行船を飛ばし、船体にぶら下げた籠から撮った。
横須賀海軍航空隊は追浜に航空隊基地を置いていて、そこから2枚羽根の水上飛行艇を飛ばして撮影した。

大正12年9月1日11:58に起こった関東大震災。(前日台風が通過して干潮時)
震源域は相模湾沖の深いところ=相模トラフ マグニチュード8クラスの地震。
被害が大きかったのは、東京ではなく、鎌倉、横須賀、三浦。
ただ、これらの空撮写真は終戦まで軍の管理下に置かれて、市民が観られる状態ではなかった。
逗子の写真がない。海軍上層部が多数、逗子に住んでいたことによる。
「関東大震災と逗子」という手帖が出版されているが、信頼できる報告書として、当時そこに避暑に訪れていたフランスやベルギーの大使(フランスはクローデル大使)が出された本が参考になる。
逗子は津波よりも、むしろ崖崩れによる被害が大きかった。鎌倉では6、7mの津波だったが、逗子では低かった。(地震で土地が隆起して被害がなかったとも考えられる)
長嶋鷲太郎(法律家)の別荘(標高3m)に皆、避難した。

空撮写真をご紹介したかったですが、案内のパンフレット以外は、展示物撮影不可だったんです。ごめんなさい。
by b_neige | 2017-09-12 07:01 | 鎌倉歩き | Comments(0)
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