建長寺総門の桃(2017.12.03)
2017年 12月 03日
それも素晴らしいと思いますが、今回は「桃」のお話をさせて下さいね。
総門の屋根の四隅とその手前にある左右の塀のそれぞれの屋根の四隅に、桃がのせられています。
アップにするとこんな具合です。
2つ理由があるようです。
その1
中国において桃は仙木・仙果(神仙に力を与える樹木・果実の意)と呼ばれ、昔から邪気を祓い不老長寿を与える植物として親しまれているそうです。
そう言えば、桃の実をかたどった餡入りのお饅頭、中国料理店でいただいたことありますよね。
日本でも、中国と同様、古くから桃には邪気を祓う力があるとされて、『古事記』では、伊弉諸尊(いざなぎのみこと)が桃を投げつけることによって鬼女、黄泉醜女(よもつしこめ)を退散させています。『桃太郎』は桃から生まれた男児が鬼を退治する民話だし、3月3日の桃の節句は、桃の加護によって女児の健やかな成長を祈る行事というわけです。(以上ウィキペディアから)
つまり、魔除けの意で総門の屋根にのせられているのだと。
その2
《「史記」李将軍伝賛から》
桃李(とうり)もの言わざれども下(した)自(おのずか)ら蹊(みち)を成す
桃やすももは何も言わないが、花や実を慕って人が多く集まるので、その下には自然に道ができる。徳望のある人のもとへは人が自然に集まることのたとえ。(以上デジタル大辞林から)
建長寺は我国最初の禅宗の専門道場。中国から渡来した高僧蘭渓道隆和尚がいらっしゃるということから多くの修行僧たちが集まって来られたんですよね。1000人を越える数だったとか。
屋根に上げられている「桃」、そんな由来なんですね。合点!!
京都でも同じモノを見て数年、漸く謎が解けました。
他にちょっと変わったモノでは「菊」「玄武?」も
ありました。
ちゃんと観察してらっしゃる。
画を描かれる方って、観察眼があるんですよ。
おみそれしました!
総門屋根の「桃」気づきませんでした。
今度見てみます。
余談ですが、NHK朝ドラに出演されている松坂桃李さん。
お父様が「史記」から「桃李」と名付けられたと聞きました。
お母様、心配ですね。
どうぞくれぐれもお大切になさって下さい。
そして、b_neigeさんもご自愛下さいね。
私は今年同居していた母を見送りました。
松坂桃李さんのこと、そうなんですね。
全~然知らなかった、ありがとうございま~す。(^^)
実家の母、昼間は一人なので気になるところなんです。
励ましていただいて嬉しい。♪♪
がんばりすぎずがんばりたいです。
イリヤさんのお母様、今年お亡くなりになったんですか?
遅ればせながら心よりお悔やみ申し上げます。
お母様、素敵な娘さんをお持ちでしたね。♥